追悼の森 =佐野洋さん死去=

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推理作家  佐野 洋 さん死去

2013年(平成25年)4月27日 死去 享年84歳

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推理作家  佐野 洋 さん死去

推理小説界の重鎮で、ミステリー評論でも知られた作家の 佐野 洋 (さの よう)さんが2013年(平成25年)4月27日午後9時25分、肺炎のため川崎市麻生区内の病院で死去した。84歳だった。

本名は丸山一郎(まるやま いちろう)。「一本の鉛」などの作品で松本清張に続く社会派推理小説の書き手として注目された。名物批評コラム「推理日記」の連載などでも知られた。日本推理作家協会理事長を務め、2009年(平成21年)に菊池寛賞を受賞した。

人物 / 略歴

佐野 洋(さの よう、1928年5月22日 ~ 2013年4月27日)

東京市大森出身。本名は丸山一郎。推理作家、評論家。

◆ 略 歴

旧制一高に首席合格、東京大学文学部心理学科卒業。

1953年、読売新聞社に入社。当初兼業作家だったため、ペンネームは「社の用」にかけて付けた。

1959年に新聞社を退社。

黒岩重吾に「血や汗を流していない小説」と批判され、「むしろ賛辞と受け止めたい」と返したほど知的遊戯としてのミステリを貫いているが、一方でシリーズ探偵には否定的立場を取り、エキセントリックな犯罪や大掛かりなトリックも排除するなど、ほどのよいリアリズム、中庸さが持ち味でもある。近年は雑誌発表短編を直接文庫本にまとめるケースが多い。

論客であると同時に作家同士の交友には積極的なタイプで(上記の黒岩とも私生活上は親しい友人であった)、多岐川恭、河野典生、星新一、水上勉、結城昌治らとともに若手作家の親睦団体「他殺クラブ」を結成、のち笹沢左保、大藪春彦、都筑道夫、生島治郎、戸川昌子らも加えて70年ごろまで活動した。

1973年より「小説推理」誌に「推理日記」を連載。ベテランの実作者による推理小説時評として、さまざまな反響や議論も呼びつつ執筆は39年に及んだ。

2012年7月号(5月発売)掲載分をもって連載終了とすることが8月下旬にいたって発表された(8月26日読売新聞電子版)。

実弟の丸山昇は中国文学者で東京大学名誉教授。兄弟ともに日本共産党の支持者として知られる。

「九条の会」傘下の「マスコミ九条の会」呼びかけ人を務めていた。

2013年4月27日午後9時25分、肺炎のため川崎市麻生区内の病院で死去した。84歳没。

◆ 佐野 洋 / 主な受賞歴ほか

1958年 - 『週刊朝日』と『宝石』の共催コンクールで短編『銅婚式』が入選しデビュー。
1964年 - 長編『華麗なる醜聞』で第18回日本推理作家協会賞受賞。
1997年 - には推理文壇への貢献を讃えられ、日本ミステリー文学大賞受賞。
2009年 - 菊池寛賞を受賞。
2013年 - 4月27日午後9時25分、肺炎のため川崎市麻生区内の病院で死去した。84歳没。

1973年から6年間にわたり日本推理作家協会理事長を務めた。

特記事項

次女の夫は放送作家の柊達雄(ひいらぎ たつお)。

◆ 佐野 洋 / 主な著書

◇ 一本の鉛 東都書房、1959 のち角川文庫、講談社文庫
◇ 第4の関係 東都書房 1959 のち春陽文庫、集英社文庫
◇ 銅婚式 東都書房 1959 のち春陽文庫、講談社文庫
◇ 高すぎた代償 和同出版社 1959 のち春陽文庫、徳間文庫
◇ 透明な暗殺 東都書房 1960 のち角川文庫
◇ 賭の季節 新潮社 1960 のち春陽文庫、角川文庫
◇ 脳波の誘い 講談社 1960 のち春陽文庫、講談社文庫
◇ 二人で殺人を 光文社カッパノベルス 1960 のち角川文庫
◇ 未完の遺書 浪速書房 1960 のち春陽文庫、角川文庫
◇ 貞操試験 東都書房 1960 のち春陽文庫、集英社文庫
◇ ひとり芝居 桃源社 1960 のち春陽文庫、角川文庫
◇ 秘密パーティ 新潮社、1961 のち春陽文庫、集英社文庫
◇ 第112計画 東都書房 1961 のち春陽文庫、徳間文庫
◇ 完全試合 光文社カッパ・ノベルス 1961 のち角川文庫
◇ 金属音病事件 新潮社 1961 のち角川文庫
◇ 未亡記事 新聞社殺人事件 角川書店 1961 のち春陽文庫、集英社文庫
◇ 10番打者 角川書店 1962 のち文庫
◇ 不幸な週末 東京文芸社 1962 のち角川文庫
◇ 遠い声 東都書房 1962 のち春陽文庫、徳間文庫
◇ 殺人書簡集 七曜社 1962 のち徳間文庫、集英社文庫
◇ 重要関係者 東都書房 1962 のち角川文庫
◇ 無効試合 光文社カッパ・ノベルス 1962 のち角川文庫
◇ 重い札束 新潮社 1962 のち春陽文庫、集英社文庫
◇ 再婚旅行 宝石社 1963 のち春陽文庫、集英社文庫
◇ I.N.S探偵事務所 角川書店 1963 のち文庫
◇ 見習い天使 新潮社 1963 のち徳間文庫
◇ 地下球場 集英社 1963 のち角川文庫
◇ 蜜の巣 光文社カッパノベルス 1963 のち中公文庫、角川文庫
◇ 金色の喪章 新潮社 1964 のち春陽文庫、角川文庫
◇ 密会の宿 アサヒ芸能出版 1964 のち徳間文庫
◇ 光の肌 東都書房、1964 のち春陽文庫、徳間文庫
◇ 華麗なる醜聞 講談社、1964 のち角川文庫 - 日本推理作家協会賞受賞。
◇ 盗まれた影 集英社 1964 のち文庫
◇ 透明受胎 早川書房、1965 SF のち角川文庫
◇ 死んだ時間 講談社、1965 のち文庫
◇ 壁が囁く 文藝春秋、1966 のち角川文庫
◇ 狂った信号 講談社 1966 のち文庫
◇ 佐野洋推理シリーズ 1-6 講談社、1966-1967
◇ 赤い熱い海 読売新聞社 1967 のち角川文庫
◇ 空翔ける娼婦 桃源社 1968 のち文春文庫
◇ 旅をする影 桃源社 1968 のち春陽文庫、集英社文庫
◇ 一瞬の殺意 青樹社 1969 のち徳間文庫
◇ 喘ぐ萠え木 集英社 1969 「宝石とその殺意」集英社文庫
◇ 赤外音楽 毎日新聞社、1970 のち旺文社文庫 - 1975年にNHK「少年ドラマシリーズ」でドラマ化されている。
◇ 吠える炎 桃源社 1970 のち講談社文庫
◇ 入れ換った血 青樹社 1970 のち講談社文庫
◇ 闇をひらく 桃源社 1970 のち角川文庫
◇ 轢き逃げ 光文社カッパ・ノベルス 1970 のち講談社文庫
◇ 小説三億円事件 講談社 1970 のち文庫
◇ 生き還った女 桃源社 1970 のち角川文庫
◇ 闇の告発 サンケイノベルス 1971 のち角川文庫
◇ 実験性教育 中央公論社 1971 のち集英社文庫
◇ 大密室 桃源社 1971 のち徳間文庫
◇ 直線大外強襲 講談社 1971 のち角川文庫
◇ 第6実験室 蒼樹社、1971 のち春陽文庫、角川文庫
◇ 砂の階段 講談社 1971 のち文庫
◇ 隠された牙 桃源社 1972 のち角川文庫
◇ 幽霊屋敷 双葉社 1972 のち角川文庫
◇ 蹄の殺意 産経新聞、1972 のち集英社文庫
◇ 謎が逃げる 桃源社 1972 のち角川文庫
◇ 野球が殺した サンケイ新聞社 1972 のち角川文庫
◇ 同名異人の四人が死んだ 講談社 1973 のち文庫
◇ かわいい目撃者 双葉社 1973 のち集英社文庫
◇ 白く重い血 実業之日本社 1973 のち講談社文庫、集英社文庫
◇ 片翼飛行 毎日新聞社 1974 のち集英社文庫
◇ 人面の猿 祥伝社ノン・ノベル 1975 のち集英社文庫
◇ 折鶴の殺意 文藝春秋 1975 のち文庫
◇ 佐野洋の殺人レース ベストセラーズ 1975
◇ 牧場に消える 光文社カッパ・ノベルス 1975 のち文春文庫
◇ 大滑空 講談社 1976 のち文庫
◇ 禁じられた手綱 集英社 1976 のち徳間文庫
◇ 優雅な悪事 実業之日本社 1976 のち集英社文庫
◇ 推理日記 佐野洋ミステリー論集 潮出版社 1976 のち講談社文庫
◇ 七色の密室 実業之日本社 1977 のち文春文庫
◇ 完全犯罪研究 講談社 1978 のち文庫
◇ 美しい死刑 講談社 1978 のち文庫
◇ 姻族関係終了届 双葉社 1978 のち文春文庫
◇ 海を渡る牙 徳間書店 1978 のち文春文庫
◇ しかし殺人は・・・ 実業之日本社、1979 のち角川文庫
◇ 推理小説実習 新潮社 1979 のち文庫
◇ 賢い人の愚かな犯罪 青樹社 1979 のち文春文庫
◇ 平凡な人の平凡な犯罪 青樹社 1979 のち文春文庫
◇ ハンドバッグの証言 実業之日本社 1979 のち角川文庫
◇ 空が揺れる日 光文社 1979(カッパ・ノベルス) のち新潮文庫
◇ 犯罪総合大学 講談社 1980 のち文庫「総合犯罪大学」
◇ 盗まれた嘘 光文社 1980(カッパ・ノベルス) のち分春文庫
◇ 夜そして昼 朝日新聞社 1980 のち角川文庫
◇ 新推理日記 評論集 光文社 1980 のち講談社文庫
◇ 死体が二つ 実業之日本社 1981 のち角川文庫
◇ 香水と手袋 文藝春秋 1981 のち文庫
◇ ミステリー総合病院 光文社 1981(カッパ・ノベルス)
◇ 銀色の爪 集英社 1982 のち文庫
◇ 友人たちの殺人 文藝春秋 1982 のち文庫
◇ 紙幣の散歩 朝日新聞社 1982 のち角川文庫
◇ 嫌いな名前 朝日新聞社 1982 のち角川文庫
◇ 檻の中の被害者 講談社ノベルス 1982 のち文庫
◇ 鏡の言葉 実業之日本社 1983 のち角川文庫、集英社文庫
◇ 突然の余白 角川ノベルス 1983 のち文庫
◇ 北の事件簿 新潮社 1983 のち文庫
◇ 殺人順位 文藝春秋 1984 のち文庫
◇ 死刑か無罪か えん罪を考える 西嶋勝彦共著 岩波ブックレット 1984
◇ 推理日記 part3-4 光文社 1984-1988 のち講談社文庫
◇ おとなの匂い 集英社 1984 のち文庫
◇ D支局長の事件簿 推理“単身赴任の男" 講談社ノベルス 1984 のち文庫
◇ 犬たちと殺人と イヌ・ミステリー傑作集 光文社 1984 (カッパ・ノベルス)のち文庫
◇ 静かすぎる被告人 光文社 1985
◇ ひとり、そしてそれだけ 角川ノベルス 1986 のち文庫
◇ いろいろな目 実業之日本社 1986 のち角川文庫
◇ 巡査失踪 新潮社 1986 のち文庫
◇ 私版・犯罪白書 徳間文庫 1986
◇ 羽田発SN9便 文藝春秋 1988 のち文庫
◇ 歩きだした人形 シリーズ「赤枠の記事」 実業之日本社 1988 のち集英社文庫
◇ 推理日記 part 5-11 講談社 1988-2008 のち文庫
◇ 私兵刑事 光文社 1989 (カッパ・ノベルス)のち文庫
◇ 元号裁判 文春文庫 1989
◇ 折々の犯罪 講談社 1989 のち文庫
◇ 楽しい犯罪 新潮社 1990 のち文庫
◇ 消えた人々 文藝春秋 1990 のち文庫
◇ 九つの離婚 実業之日本社 1990 のち光文社文庫
◇ 卑劣な耳 新日本出版社 1991 のち講談社文庫
◇ 喝!四十二歳 文藝春秋 1992 のち文庫
◇ 「小の虫」の怒り 新日本出版社 1993
◇ 檻の中の詩 ノンフィクション・布川事件 双葉社 1993 のち文庫
◇ 折々の事件 講談社 1993 のち文庫
◇ 寄り道したり眺めたり 新日本出版社 1994
◇ 2(S+T)の物語 講談社文庫 1994
◇ 別人の旅 私的休暇白書 読売新聞社 1994 のち光文社文庫
◇ 空飛ぶ名探偵カラスのコルブス大活躍 講談社青い鳥文庫 1994
◇ 動詞の考察 実業之日本社 1994 のち講談社文庫
◇ 検察審査会の午後 新潮社 1995 のち文庫 - テレビ東京の『事件・市民の判決』としてドラマ化された作品。
◇ 折々の憎悪 講談社 1995 のち文庫
◇ 情事の事情 光文社 1995(カッパ・ノベルス) のち文庫
◇ 正義同盟 実業之日本社 1996 のち光文社文庫
◇ 北東西南(NEWS)推理館 文藝春秋 1996
◇ 四千文字ゴルフクラブ 文藝春秋 1998 のち文庫
◇ 光る砂 講談社 1998 のち文庫
◇ 不可解な使者 実業之日本社 1999 のち光文社文庫
◇ 風鈴教授の優雅な推理 徳間文庫 1999
◇ わざわざの鎖 新潮社 1999 のち徳間文庫
◇ 指の時代 講談社 2000 のち文庫
◇ 兎の秘密 講談社 2001 のち文庫
◇ ゴルフ奥の細道 主婦の友社 2003
◇ 事件の年輪 文藝春秋 2004 のち文庫
◇ 葬送曲 光文社 2005 のち文庫
◇ 選挙トトカルチョ 双葉社 2007

ほか短編集、評論など多数。

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